東北アジアの市民交流を進める歴史と教育のマダン

 国際化と情報化社会が叫ばれて久しく、国家のありようも大きく変化し、多様な人々がさまざまなニーズをもってネットワーク化していく時代となりました。国境とは?民族とは?市民社会とは? 未来への視座を含んで私たちに投げかけられる問いは少なくありません。

 ちがう環境、ちがう背景、ちがう文化を持つ人々が、相互の理解を深め、国境のこっちと向こうではなく、境界をまたいでつながる知識とスキルが重視される「協働」時代の幕開けに期待が集まっています。私たちは、東北アジアにおいても市民ネットワークが主体となり、平和と人権がすべてに先立って重んじられる地域社会の創造に寄与したいと考えています。

 相互理解を深める上で、歴史の歩みから学びとることはとても大切なことです。特に東北アジアの近代は、侵略、植民地支配、戦争を経験しました。その傷の痛みを抱えたまま生きる人々も少なくありません。私たちは、これまでも、そしてこれからも続く長い歴史の歩みの中で、過去にこだわるためにではなく、過去から未来を切り開くためにこそ歴史の存在価値があると考えています。

 日本とコリア、そこに中国も含め、古(いにしえ)の時代から中世、近世、そして現代にいたって互いに関わりあってきた事実に着目し、それを多角的に論じ再評価することの大切さを実感しています。そうした歴史を未来の扉とする学びの交流空間として、このウェブサイトをご利用、ご活用いただきたいと考えています。

2012年10月1日
サイト管理者:(特活)コリアNGOセンター